スチームパンクファッションは冬がいちばん始めやすい。
- 日本スチームパンク協会

- 2025年12月10日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年12月18日

喫茶蒸談へようこそ
冬の服って、それだけで少し“物語っぽさ”が出ます。
厚手のコート、深い色、揺れるスカート。
普段の冬服の延長に、気づけばスチームパンクが寄り添ってくれる。
そんな季節ならではの楽しみ方を、今回はやわらかくまとめてみました。
■この対談に登場するふたり

MaRy(マリィ):日本スチームパンク協会 代表理事。感覚派で、スチームパンクの“ワクワクするところ”を見つけ出すのが得意。気になったことはどんどん質問するスタイルで、対談の聞き手としても案内役としても活躍中。

ツダイサオ:日本スチームパンク協会 理事。物事を論理的に捉えるタイプで、歴史や文化、技術の観点からスチームパンクを語るのが得意。蒸談ではMaRyの投げかけにじっくり応える“解説役”として登場することが多い。
冬の素材は、そのまま世界観に繋がる


冬になると、服の厚さとか質感が一気に変わるじゃない? あれだけで、もうスチームパンクに近づいてる気がするんだよね。ツイードとかウールとか、触った瞬間に“物語っぽさ”が出る素材が増えるから。

わかる。夏だと誤魔化しがきかないんだけど、冬の素材って最初から存在感があるんだよね。ベルベットなんて、布だけで世界観できちゃうくらい強い素材だし。最近急に寒くなったからベルベットのベストの出番が増えたよ。

ベルベットは深い色も綺麗だし、触れたときのしっとり感も好き。ちょっと昔の舞台衣装みたいな雰囲気になる。

それはまさにスチームパンクの“古いけど丁寧なもの”っていう感覚と重なるんだよね。ツイードのざらっとした手触り、コーデュロイの畝(うね)、ウールの温かさ——この時期の素材って、触っただけで良いなってなる。

わかるわかる。“あ、この服には冬の風景が似合うな…”って思う瞬間がある。だから冬がいちばん入りやすいんだね。素材だけで寄ってくれるから。

そう。“素材で寄せる”って、いちばん簡単で、いちばん自然。スチームパンクの世界観って、布そのものに物語があるから冬が強いんだよ。
揺れるシルエットと深い色。冬は女性が主役になる季節


あと冬って、スカートのシルエットが綺麗に出るよね。ロングスカートにちょっと重みが出るから、歩いたときの揺れがすごく好き。

あれは本当にスチームパンク向き。Aラインもマーメイドも、揺れた瞬間に時代感が出るんだよね。

素材が厚いから、軽い季節より“絵になる揺れ方”をしてくれるんだよね。深緑のロングスカートに黒のニットなんて、それだけで雰囲気あるし。

深緑は冬スチームパンクの王道だよ。ブラウンとも黒とも真鍮色とも合うし、女性の服に取り入れやすい色でもある。

ボルドーも使いやすい。黒より柔らかいけど、赤ほど主張しないから冬服と馴染むんだよね。

“深い色が揃う季節”っていうのがポイントで、冬は色そのものに重みがあるから、少し足すだけで世界観が生まれる。

だから冬って、女性がスチパンやりやすいんだね。シルエットも色も、全部が寄ってくれる。
髪型とアクセサリーが冬の空気を変える


髪型も冬はやりやすいよね。編み込みとか三つ編みを崩して、黒リボンを結ぶだけで雰囲気出る。

髪型は本当に強い。スチームパンクって“少し古い時代の手仕事感”が似合うから、三つ編みや編み込みの丁寧さがしっかり映える。

アンティーク調のバレッタとかも相性いいし、冬の重めの素材に負けずに主張してくれるよね。

そう、夏だと浮くアクセサリーも冬はちゃんと馴染む。ブローチなんて冬服こそ主役だし。

わかる。厚手のコートの胸元にちょこんとつけるだけで、「この人、絶対に世界観持ってる」って感じが出る。

女性は“布と装飾の重なり”が本当に上手いから、ストール、マフラー、レースの差し込み方で一気にスチームパンクになる。

寒いのって苦手だけど、こういう楽しみ方があると冬もいいね。
コートひとつで完成する。冬は“足し算がいらない”


冬のスチームパンクって、コート選びがすべてを決める気がする。

その通り。ロングコートは世界観生成装置だよ(笑)

深緑のロングコートに黒レースの手袋……それだけで“ストーリー持ってる人”になれる。

そう。冬は外に出た瞬間がハイライトになる。トレンチでもチェスターでも、ロング丈ならスチームパンクに寄るし、逆に冬は無理して装飾を足さなくてもいい。

冬って、もっと自由に楽しめる季節なんだね。普段の服に少し足すだけで、こんなに変わるんだ。

だから冬は、スチームパンクを始めるのに一番やさしい。“雰囲気が布の厚みで勝手に整う季節”なんだよね。

文・構成:ツダイサオ(日本スチームパンク協会 理事)
スチームパンクにまつわるデザイン、企画、執筆を通じてものづくりと空想の魅力を発信中
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