【第12回】「茶・黒・金」だけじゃない!スチームパンクのカラーコーディネートのススメ
- 日本スチームパンク協会
- 5月7日
- 読了時間: 3分

喫茶『蒸談』へようこそ
ここは蒸気と機械、そして色彩が語りはじめる場所
くすんだ青、深い赤、鈍く光る真鍮色
ひとつひとつの色に、旅の記憶と物語が宿る
今日は、スチームパンクを彩る“色”の話。
コーディネートに、ほんの少しの遊び心を添えて──
✨コラム:アズーロ・エ・マローネ――"空と旅"の色を、スチームパンクで
「アズーロ・エ・マローネ」とは、イタリア語で「空色と栗色」という意味の色合わせ。 単なるおしゃれな配色というだけでなく、イタリアではこの組み合わせに自由、旅、クラシックな上品さといったイメージが結びついている。
アズーロ(空の青)は、晴れた空への憧れや、どこまでも広がる自由の象徴。 マローネ(栗色)は、大地の温かみや、自然への敬意を感じさせる色。
このふたつが組み合わさると、どこか旅と冒険、自然と文明のあいだを行き来する感覚が生まれる。 どことなく、蒸気に乗って空を駆ける飛行船の旅を思わせる世界観だ。
スチームパンクのコーディネートにこの色合わせを取り入れるなら、
明るすぎないアズーロ(少しグレイッシュな青)
深みのあるマローネ(赤みを帯びた茶色)
を選ぶと、ぐっとクラシックな重厚感が生まれる。 「空を目指す機械仕掛けの旅人」──そんなテーマを色で語るのも、スチームパンクのひとつの楽しみ方かもしれない。
✨Q&A:スチームパンクカラーの疑問あれこれ
Q1:スチームパンクコーデにシルバーアクセはアリですか?
A: もちろんアリです! ただし、真鍮やブロンズに比べると、シルバーは少し現代的な印象が強いので、使い込んだ質感(いぶし銀)を選ぶと、ぐっとスチームパンクになじみます。 きらきらしすぎず、少し曇ったような質感がベスト。
Q2:スチームパンクに意外と合う色って?
A:たとえば、オリーブドラブ(濃黄緑色)の中でも、薄くて黄みがかったくすんだ緑色。本来のカーキ(砂色系)とは違うけれど、日本では「カーキ」と呼ばれることも多い色だね。 この彩度の低い黄緑は、黒や茶、真鍮色との相性がとても良くて、重たすぎないクラシックな雰囲気を作れる。 さらに、この色特有の特徴として、差し色にオレンジ(特にくすんだトーンのオレンジ)と相性抜群で加えると、すごく自然に馴染みながら遊び心が引き立つ。 濃いオリーブや単体の茶色ではオレンジが浮きやすいけれど、薄いカーキだからこそできる楽しみ、もともとはミリタリー由来だけど色のトーンを意識すれば、しっかりスチームパンクらしいコーディネートに仕上げられる。
Q3:スチームパンクコーデは何色くらい使うとバランスがいい?
A:基本は「ベースカラー1〜2色+アクセントカラー1色」くらいがおすすめ。たとえば黒と茶をベースにして、そこに真鍮色や深い赤をひとさじ加えるくらい。
ちなみに、白(アイボリー系など)は、「色」として数えるよりも「素材や世界観を支えるベース」として扱うことが多い。だから、白系を使ったとしても「+1色」とは考えず、他の色とのバランスを取る感覚でOK!
色をたくさん使いすぎるとまとまりがなくなるので、あくまで重厚なベースに対して、アクセントは控えめに──これがスチームパンクらしい奥行きを出すコツです。
🛠まとめ
対談本文で紹介しきれなかった、スチームパンクなカラーの広げ方。色の選び方ひとつで、世界観はぐっと自由に、豊かに広がる。ぜひ、あなたらしい冒険の色を見つけてみてください!
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